農家の声から生まれたロボットで、スマート農業を推進
AGRIST株式会社(宮崎県児湯郡新富町、代表取締役:齋藤潤一、以下アグリストという)は、AIを活用した農産物の自動収穫ロボットを開発し、2020年1月からビニールハウスでの運用を開始しました。「ハウス等で使用し、野菜等を自動で収穫できる吊り下げ式のロボット」としてPCT国際特許出願を行い、2020年春から生産販売を開始します。従来の地面を自走する方式の収穫ロボットの課題を解決する、農家の声から生まれたロボットです。農業の現場から農家と共に、シンプルで低価格な自動収穫ロボットを開発し、生産者の収益を2倍以上に向上させ、日本の農業所得の向上に貢献することで、持続可能な農業とまちづくりを目指します。
農業の担い手不足という課題を解決する
日本の農業者の平均年齢は67歳。高齢化が進むと共に、農業の担い手不足という危機を迎えています。農家に調査したところ、農家は農作業の50%以上の時間を収穫・出荷作業に費やしています。農業所得を向上させるためには、収穫作業を省力化・効率化する必要があります。
自動収穫ロボットを地元農家と共同開発
宮崎県児湯郡新富町の若手農家は、スマート農業の実践と収益拡大を目指し、月1回の勉強会「儲かる農業研究会」を開催しています。その会員でもあり、JA児湯の理事を務めるピーマン農家・福山望氏とアグリストは、ピーマンの自動収穫ロボットの共同開発を行い、2020年1月から福山氏の農場でロボットの運用を開始しました。
従来の収穫ロボットの課題を解決する新しい収穫ロボット
農家と共同開発を行うにあたり、従来の地面を自走する方式の収穫ロボットの課題について意見交換と議論を重ねました。「地面を走って収穫を行う場合、圃場が平らでないためにロボットが転倒してしまったり、圃場にある機械や装置が邪魔になり移動ができなかったりする可能性がある。更に、従来のロボットアーム型の収穫機では、価格も高くなり、保守管理も大変になるのではないか。」という農家の声から生まれたのが、今までにない「吊り下げ式ロボット」です。
「吊り下げ式ロボット」でPCT国際特許を出願
アグリストは、2020年1月に「ハウス等で使用し、野菜等を自動で収穫できる吊り下げ式のロボット」としてPCT国際特許出願を行い、2020年春から生産販売を開始します。また、農家と共同開発を行うことで開発・改良のスピードを上げて開発コストを軽減し、シンプルな構造にすることで低価格でのサービス提供と保守管理を実現します。