ディープテックのAGRIST株式会社

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北海道・北空知地域で4日間で100名超が視察。AI収穫ロボットによる適用可能性を確認

2025年10月22日 プレスリリース

北海道・北空知地域で4日間で100名超が視察。AI収穫ロボットによる適用可能性を確認

労働力不足解消とスマート農業推進に向け、先進技術の適用可能性を確認

農業課題をディープテックで解決するAGRIST株式会社(本社:宮崎県新富町、以下「AGRIST」)は、この度、北海道・北空知地域にあるJAきたそらち(深川市)が企画し、農業研修施設「あったかファーム」(鷹栖町)に協力いただき、AGRISTが開発したAI搭載のキュウリ自動収穫ロボットQの実証実験を9月30日~10月3日にかけて4日間にわたり実施しました。期間中、自治体や農業関係者など100名以上の現地視察を受け入れました。

本実証実験は、北海道農業が直面する深刻な労働力不足への対策として、先進的なロボット技術の地域内での適用可能性と実用性を検証するために行われました。

実証実験の概要と結果

今回の試験では、鷹栖町で普及が進む養液栽培システムを用いた農業研修施設「あったかファーム」にて、AI搭載のキュウリ自動収穫ロボット Qを導入しました。

北海道エリアでの実用化を見据え、3つの検証を行いました。

まず、基盤となる収穫性能です。ロボットの収穫スピードと精度、そして収穫後の作物品質への影響を詳細に評価しました。次に、本州とは異なる北海道の栽培環境下での適応性です。北海道における降雪を意識した施設園芸ハウスの環境や栽培方法で、ロボットが安定して継続稼働できるかを確認しました。そして、新しい農業パッケージの検討です。これは、鷹栖町で実績のある養液・つる下し栽培技術とロボット技術を統合し、労働力不足時代にふさわしい効率的な栽培体系を確立するための重要な一歩となります。

成果と評価

視察した関係者からは、「想像していた以上に収穫スピードがあり、精度も高い」「実用化に近づいている段階だと感じた」との評価が寄せられました。ロボットによる安定した収穫作業は、キュウリ栽培における省力化・省人化への貢献が期待されています。

現地担当者コメント

きたそらち農業協同組合 青果部事務所 青果部 部長 宇野 誠一氏

今後青果物の供給を維持・継続していく上で、深刻な労働力不足は、生産維持すら困難な状況となりつつあります。収穫ロボットの導入は、この課題を解決するための選択肢の一つだと考え、今回の実証を計画しました。

結果として、想像以上に高い収穫能力を確認でき、非常に期待が持てます。特に、葉や蔓を切らないよう細心の注意を払うエラー防止技術が施されており安心していられる能力には驚かされました。今後は、ロボットと養液・つる下し栽培を組み合わせた徹底的な省人省力化パッケージを作り上げることで、持続可能な新しい農業の形を提案していきます。

今まで収穫ロボットの必要性や能力などの説明をしても人それぞれ感じ方や想像力に違いがあり、同じイメージを共有できているなと思う事が少ないと感じていました。しかし今回、4日間で100名以上の方に実際に動いている状況を見ていただいた事で、同じ景色を共有し、それぞれが感じ思った事を同じ感覚で話すことができるようになったのは非常に大きく、皆さんに可能性を感じていただけたのではと思っています。今後、課題解決へ向けた発展的な動きが始まることを期待しています。

背景と今後の展望

北海道では、人手に依存する収穫作業が大きな負担となっています。鷹栖町では、新規就農者の育成を目的として、時間と労力を要する土づくりをシステムで標準化する養液栽培の普及を積極的に進めています。これはロボットなどのICT技術を導入しやすい栽培環境でもあります。

今回の実証実験により、AI・ロボット技術が北海道の施設園芸における労働力不足解消の切り札となることが期待されます。

AGRISTは今後も、今回の結果を基に、ロボットの導入が容易な養液栽培をさらに推進し、北海道の農業経営規模や環境に応じたロボットの活用方法を提案します。また、ロボットが収集したデータや、環境モニタリングデータを活用し、AIによる最適な栽培管理提案サービスを開発・導入することで、農業の「見える化」と「判断のサポート」を進めてまいります。

本実証実験を通じて、関係機関が連携し、「スマート農業」による持続可能で魅力的な農業の実現を目指してまいります。

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