人と地域を動かすデザインとは?
今日は、私が深く関わらせていただいているAGRIST株式会社のロゴデザインについて、少し熱い想いを語らせてください。単なる企業の顔、ではありません。AGRISTのロゴには、地域への深い愛情と、未来を切り拓く強い意志が込められているんです。
現状分析:見過ごされてきた「らしさ」の価値
地方の農産物は、素晴らしいポテンシャルを秘めているにも関わらず、その魅力が十分に伝わっていない現状があります。一つ一つに物語があり、生産者の情熱が詰まっているにも関わらず、です。
例えば、道の駅に行けば、所狭しと並べられた農産物。どれも新鮮でおいしいはずなのに、手に取る決め手がない。似たようなパッケージ、画一的なデザイン。消費者は、その違いや価値を理解できず、価格だけで判断してしまう。これでは、生産者の努力が報われませんし、地域の宝である農産物のブランド価値は埋もれてしまいます。
問題提起:このままでは地域は衰退する
この状況を放置すれば、地域経済はますます疲弊していくでしょう。後継者不足は深刻化し、耕作放棄地は増え続ける。地域の活力が失われ、未来への希望さえ見えなくなってしまうかもしれません。私はそういう危機感をもち2011年の震災以後から地域再生の活動を続けてきました。
AGRISTの挑戦は、まさにこの危機感から始まっています。テクノロジーの力で農業の課題を解決するだけでなく、その根底にある「地域のらしさ」「農産物の本質的な価値」をしっかりと伝え、地域全体を盛り上げていくこと。その強い想いが、AGRISTのロゴデザインには凝縮されているのです。
三方良しで未来を拓くデザイン

AGRISTのロゴは、3つの三角形が支え合うデザインです。これには、AGRISTが大切にしている「三方良し」の精神、つまり「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の想いが込められています。さらに、私たちが目指す未来を象徴する3つの要素、**「行政」「スタートアップ」「大企業」**の連携も表しているのです。
- 洗練された書体: 従来の農業のイメージを覆す、細く洗練された書体を選びました。これは、これからの農業が、女性や若い世代にとっても魅力的な、スマートで革新的な産業になるという強いメッセージです。スマートフォンを当たり前に使いこなす現代において、農業もまた、洗練されたイメージを発信していく必要があると考えたからです。
- こだわりのカラー: 一見するとただの緑色に見えるかもしれませんが、実は細かく色の指定がされています。これは、AGRISTのブランドイメージをしっかりと確立し、一貫性を持たせるための重要な戦略です。信頼感と安心感を育み、 потребитель に「AGRISTなら間違いない」と思っていただけるように、細部にまでこだわっています。
- 影の表現: ロゴの一部に、あえて影を入れています。これは、表舞台で活躍する人々の裏には、必ずそれを支える人々の存在がある、という想いを込めたものです。農業においても、生産者だけでなく、家族や地域の人々など、多くの支えがあってこそ成り立っています。その感謝の気持ちと、共に未来を創っていくという決意を表現しました。
未来への展望:ブランドの力で地域を元気に

ブランド戦略が成功すれば、地域の農産物は、単なる商品ではなく、「価値あるブランド」として に認知されるようになります。新富町の1粒1000円のライチのように、一つ一つの農産物にストーリーが生まれ、その価値に見合った価格で取引されるようになるでしょう。
地域には活気が溢れ、若い世代も希望を持って農業に参画できるようになる。美しい景観は守られ、豊かな文化が育まれていく。そんな未来を、私たちはAGRISTと共に実現したいのです。
あなたにとって、地域の「らしさ」とは何ですか?
最後に、皆さんにお伺いします。あなたにとって、地域の「らしさ」とは何でしょうか?そして、その「らしさ」を未来に繋いでいくために、何ができるでしょうか?ぜひ、この機会に考えてみてください。
AGRISTの挑戦はまだ始まったばかりです。しかし、このロゴに込めた熱い想いを胸に、私たちは地域の未来を信じ、一歩ずつ前進していきます。これからも、AGRISTの活動にご期待ください。