ディープテックのAGRIST株式会社

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「人が幸せになれる農業の追求と共有」-代表取締役 兼 最高技術責任者 – 秦裕貴

2019年10月09日 インタビュー

「人が幸せになれる農業の追求と共有」-代表取締役 兼 最高技術責任者 – 秦裕貴

プロフィール

高専からロボット開発・技術開発の道へ 子供の頃から家具や小屋を作るなど、ものづくりが好きで高専に進学。高専では機械工学と制御を学び、ロボットや自動化システム開発の基礎を学ぶ。高専5年時に開発したスケボー型パーソナルビークルを投資家に絶賛され、自らの技術を活かせば世の中に直接影響できる可能性を感じる。

技術系ベンチャーとして、国の研究開発にも参画
2014年、当時高専学内で黎明期であった合同会社NextTechnologyへ参画。スタートアップから中小企業まで幅広く研究開発を受託し、ホームロボットの試作機開発や特殊3Dプリンタの開発などに従事。2017 年より同社の代表へ就任。受託開発のみならず、北九州市が主催する官⺠IoTプロジェクトのメンターとしての活動や、国の研究開発プロジェクトへの参画、ドローン開発力を競う世界大会への出場など幅広く活動している。

高専の人財を活かし、日本を強くする

2019年には、研究開発を受託できる企業が高専内にあることの可能性を再認識し、全国の高専へこの仕組みを広めるべく、全国の志ある高専生がチャレンジするためのプラットフォーム「高専起業部」を立ち上げる。「高専から日本を強くする」をテーマに、自動車メーカーやJICA、地方自治体などと高専生とのコラボ企画を展開している。

技術系人材が世界の農業を変えるベンチャーを設立

農業を持続可能なビジネスにしたいと考え、高専発の技術と人財で貢献したいという想いから、世界の農業課題を解決 する農業ベンチャー「AGRIST株式会社」を設立。ロボット開発の最高技術責任者を担う。

農業の課題を解決し、農家さんを救う

元々、農業に関心があり、課題を解決したいと考えていました。以前は、いかに収量を上げられるかということを考えていましたが、宮崎県新富町に行き、現場で農家さんのお話を聞いたことで考えが変わりました。 収穫という作業に時間を要し、人手が足りないため、収量を上げたところで収穫できないということが重要な課題であると分かり、自動収穫ロボットの開発をスタートしました。

私は、元々料理をするのも食べるのも好きで、人が食べるものを作っている農家さんは偉大だと考えています。そんな農家さんが、経営が苦しいと言っている現状はおかしいと感じていました。それを変えたいんです。

心の豊かさと経済的な豊かさが両立できる農業

実は、高専を卒業して今の会社に参画する時、自分で農家になるか、ベンチャーとしてチャレンジするか悩んでいたんです。その時、周囲からも農家さんになるのは止められましたし、農業の現状を自分で分析しても厳しいと感じて、今は自分の持っているエンジニアリングを活かした仕事をして、いつかその経験を農業に活かしたいと考えていました。

自分は、自然と向き合いながら、心が豊かになる仕事の1つとして農業があると考えています。農家さんを助けたいという想いがある一方で、将来的には、自分が農家になっても生きていける農業を実現したいと考えている部分もあります。 それは、心の豊かさと経済的な豊かさが両立できる農業の実現です。自分も含め、農家さんになりたいと考えた人が、きちんと仕事の選択肢の1つとして、農業を選べるようにしたいです。

人が幸せになる農業の未来

日本は、これから人類が向き合う様々な課題の先進国であるという観点からも、私たちが農業というテーマに対して取り組むことには意義と価値があると考えています。 AIやロボットなどの発達で、植物工場で野菜が大量生産される未来も現実になると思います。

ただ、農業の未来には、別の形も存在していると信じています。それは、自由に、本当に美味しいものを作りたいと考える農家さんが作る野菜を食べることで、心が豊かになる未来です。 食糧不足の本質的な問題は、経済の格差やパワーの格差によって生じる、幸福度の格差だと考えています。

私は、農業にテクノロジーを掛け合わせることで、作る人も食べる人も幸せになる農業を実現したいです。 そして、日本だけに止まらず、世界中に人が幸せになる農業をインストールしていくことで、感謝の連鎖が生まれる社会に貢献したいと考えています。

採用


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