AI農業のAGRIST株式会社

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AGRIST、AI Co-Innovation Lab KOBEにおいて収量予測モデルの自動進化を1週間で実現

2025年03月25日 インタビュー

– Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBE でプロトタイプの短期開発に成功 –

 AIとロボットを活用したスマート農業パッケージを販売するAGRIST株式会社(本社:宮崎県新富町、以下、AGRIST)は、この度、企業や組織のイノベーションを創出する「Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBE」(以下AI Co-Innovation Lab)を活用し、Microsoft Azure Machine Learningを用いたML Ops(Machine Learning Operations)の構築に成功しました。わずか1週間の短期間で、収量予測モデル「AGRIST Ai」の進化を自動化する仕組みを実装し、農業生産の効率化と精度向上に向けた大きな一歩を踏み出しました。

背景・目的

 近年、農業界では人手不足や生産性向上へのニーズが高まっており、AI技術の活用による収量予測や自動収穫が注目されています。AGRISTではAIを搭載した野菜収穫ロボットや収量予測モデル「AGRIST Ai」の開発・提供を通じて、生産者の作業効率化を目指しています。しかし、精度の高い収量予測を行うためには、モデルの定期的な更新や再学習を円滑に行う運用体制(ML Ops)が不可欠となります。

 そこでAGRISTは、AI Co-Innovation Labの協力のもと、Azure Machine Learningを活用したML Opsの体制構築に着手しました。最先端の技術サポートを受け、わずか1週間でプロトタイプを完成させました。

取り組みの概要

ML Opsの構築と自動化

モデルの学習から評価、デプロイまでを一元管理するパイプラインをAzure Machine Learning上に構築しました。

収量予測モデル「AGRIST Ai」の進化の自動化

AGRISTが保有する農場データを取り込み、定期的に自動学習とモデル評価を行う仕組みを構築します。もし精度が一定の基準を下回った場合は、デプロイせず、次回の定時処理で再度評価を実施し、精度が基準を満たしたタイミングでデプロイすることで、常に高い精度を維持できるようにします。

わずか1週間でML Opsの実装を実現

AI Co-Innovation Labでの集中開発を通じ、エンジニアリング支援やベストプラクティスを即時に反映しました。

短期間で効率的にML Opsを実装し、今後の農業AI開発の迅速化に向けたノウハウを蓄積出来ました。

期待出来る効果

農家の作業効率向上

正確な収量予測により、収穫時期や人員配置を最適化。人的リソースの節約と収穫ロスの削減を実現します。

モデル精度の継続的な向上

データ収集・学習サイクルを自動化することで、モデルを常に最新の状態に保ち、予測精度を維持・向上を目指します。

農業×テクノロジーの更なる進展

クラウドやAIを活用した先進事例として、他の農作物や生産方式への展開も視野に入れ、農業のDXを加速します。

AGRIST開発者コメント

VPoEエンジニア統括最高責任者 清水 秀樹

今回、わずか1週間という短期間で収量予測モデル「AGRIST Ai」の自動進化を実装できたことは、当社のML Ops推進にとって大きな成果です。Azure Machine Learningを活用することで、モデルの学習、評価、デプロイがシームレスにつながり、常に高精度を維持できる仕組みを構築できました。農業領域はDXの可能性が非常に大きく、AGRISTは今後も最新のテクノロジーを積極的に取り入れながら、持続的で効率的な農業の実現に貢献していきたいと考えています。

AI Co-Innovation Lab 今井 裕一 氏

今回もSprintをご一緒させていただきありがとうございました。今回は、AzureでAIモデルの運用自動化をどのように構成するかに焦点を当て、Azure Machine Learningを用いてML Opsを構築しました。

AIモデルが継続的に更新を行うためのライフサイクルデザインから、トリガー(BLOB)、学習データの構成処理、再学習(AutoML)、モデルの評価(統計処理)、デプロイまでを実質4日間かつ一気通貫で構築することができ、清水様をサポートする役割として貢献できたことを非常に嬉しく感じております。私個人としても、PaaSのみでAzure上にML Opsを構築するのは初めての経験であり、非常に良い学びとなりました。

AI Co-Innovation Lab アルマハミドベレズ バッサム マヌエル 氏

今回、初めてAgrist様のSprintに参加させていただきました。大変充実した時間を過ごすことができました。

私の役割としては、ML Opsのアーキテクチャ設計の支援およびAzureの技術サポートを担当しました。特に、Azure Machine Learningを活用したML Opsの構築において、設計の最適化や技術的な課題の解決に貢献できたことを嬉しく思います。

清水様のML Ops構築支援ができ、大変光栄に思っております。今後とも引き続きご支援させていただければ幸いです。

今後の展望

 AGRISTでは、今回構築したML Opsの運用を継続的に改善しながら、さらなる精度向上や他品目への展開を推進していきます。また、Microsoftをはじめとする企業様との連携を深め、国内外の農業市場への積極的な導入を目指します。

 今後もAI・ロボット技術を活用したソリューションを開発し、農業の持続可能性と生産性向上に寄与してまいります。

※Microsoft、Azureは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

     

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