AGRISTでは、100年先も続く持続可能な農業を実現するため低炭素・循環型農業を目的として、ENEOSイノベーションパートナーズとの協業をスタートさせています。
今回は、スタートアップAGRISTとENEOSとがどのように協業に至ったのか、そして、どのように社会課題解決に進もうとしているのかをENEOSイノベーションパートナーズの未来事業推進部の関 悠一郎氏にお聞きしました。
ー出資前に実際に新富町にいらした際の印象はどのようなものでしたか?
駅を降りてすぐは人口は約17,000人のイメージ通り、田舎町という印象を受けました。しかし新富町が設立した農業に特化したコワーキングスペースの新富アグリバレーに足を踏み入れると異世界。小さな田舎町にあるとは想像もできない空間でした。
そして、AGRISTのロボットを実際に見て、すでにデモ機が出来上がっていることに感銘を受けたことを覚えています。
ーその後、AGRISTに出資しようという決め手になったのは何だったのでしょうか?
事業の成長性ということはもちろんですが、アグリスとのメンバーに出資するという部分も大きかったと思います。齋藤さんをはじめとして、エンジニアの秦さん、AGRISTのチームメンバーはそれぞれに個性的で魅力があります。この人達にかけてみようという思いは強かったですね。
ー出資後にAGRISTに対する印象に変化はありましたか?
変化はありません。
出資前に期待していたことを着実に実現してもらっていると感じています。また訪問するたびにロボットや次世代農業への取り組みが進化しており、そのスピード感に驚いてます。
ー今後の期待としてはどのようなものがありますか?
協業パートナーとして期待していますが、協業ビジネスとしての利益を求めているというよりは、AGRIST単体としてしっかり成長していって欲しいと思っています。
ー協業については、具体的にどのような内容を考えられていますか?
再生可能エネルギーの普及と農業課題解決を両立させるモデルの構築を目指します。AGRISTは現在低炭素社会に適したビニールハウスの開発なども行っておりますが、ENEOSとしても低炭素の領域で持っている知見を活かすべく、広く意見交換しています。
この取り組みを通して、ENEOSのクリーンなイメージの強化につなげていきたい思いです。
ここでいうクリーンとは、重油業界内でのクリーンさとはまた別の話です。当社が今まで持っていない分野での、新しいクリーンさを手に入れたいと考えています。
ーそういう意味ではまちづくりや、地球環境や食糧問題とはベストマッチングですね
AGRISTは将来的に農業で食料課題を解決という大きなミッションを掲げています。
その点、現在進行中の次世代型の低炭素ビニールハウスだけではなく、食料問題や環境エネルギーの話など様々な可能性が広がっていくことを期待しています。
AGRISTの上場をゴールとするのではなく、上場後のその先の未来も地球環境問題の解決を見据えて協力していきたいです。