持続可能な農業を実現する意義
今、農家は全国的に減少傾向にさらされています。
耕作放棄地の拡大、農業従事者の高齢化、伸びない新規就農者など、このままでは、日本の食料自給力が失われてしまいます。
その一方、Iターン・Uターンなどで新規就農する若者が現れています。
ですが、それも未だ将来の食の安全を支えられる規模ではありません。
このような、現在迫っている人口減少の状況下でも、安定して充分な食糧自給量を確保することが、日本全体の課題となります。
この課題を解決するために、数多くの方法が考えられます。
・現在の農業従事者へのサポートを拡充する
・新規就農者増加のために、初期費用の支援など手厚くする
・外国人従事者の受け入れを緩和する
・ITなどを活用し、農業に技術革新をもたらす
これらの中でも、その時限り、もしくは、その場限りの対応策では食の安全を確保できません。
その地域での農業を継続的に行い、そして、子孫へと安心して引き継げられる継続性のある農業こそ、食の安全をもたらす農業の実現と言えるでしょう。
SDGsの実現と食料問題の解決
SDGsというのをご存知でしょうか。
SDGsは、「持続可能な開発目標」のことで、「貧困に終止符を打ち、地球を保護し、すべての人が平和と豊かさを享受できるようにすることを目指す普遍的な行動を呼びかけています。」と定義されています。
(参照:国連開発計画駐日代表事務所 『持続可能な開発目標』より )
そのSDGsの目標とは、以下の17つの目標です。
・貧困をなくそう
・飢餓をゼロに
・すべての人に健康と福祉を
・質の高い教育をみんなに
・安全な水とトイレを世界中に
・エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
・働きがいも経済成長も
・産業と技術革新の基礎を作ろう
・人や国の不平等をなくそう
・住み続けられるまちづくりを
・つくる責任、つかう責任
・気候変動に、具体的な対策を
・海の豊かさを守ろう
・陸の豊かさも守ろう
・平和と公平を、すべての人に
・パートナーシップで目標を達成しよう
参考サイトでは目標についてこのように書かれています。
『ミレニアム開発目標(MDGs)の成功を土台としつつ、気候変動や経済的不平等、イノベーション、持続可能な消費、平和と正義などの新たな分野を優先課題として盛り込んでいます。ある目標を達成するためには、むしろ別の目標と広く関連づけられる問題にも取り組まねばならないことが多いという点で、目標はすべて相互接続的といえます。』
私達は、ただ単に、農業ロボットを開発していくわけではありません。
農業ロボット、先んじて収穫ロボットの開発・普及を通じて、これらの目標を達成し、日本から世界の平和と安定に貢献しようと挑戦しています。
食糧問題は、少子高齢化・人口減少が急速に進んでいる日本だけの問題ではありません。
今まさに世界で起こっている問題で、その解決として、収穫ロボットによる農業の効率化を目指しています。
農家とエンジニアが人類の幸福に貢献する
人類の幸福とはどういうものでしょうか。
一般的には、生きていられること、安全であること、平和であること、他者と有効的な関係を築いていられること、自分が望む希望が達成できること、などが挙げられることでしょう。
とりわけ、生きていられること、安全であること、平和であること、は、まさしく私達が生きていくために大変重要なことです。
ですが、現在、人口増加や気候変動により各地で食糧危機が叫ばれています。
食料がなくなると、各国では自国の国民に生きてもらうことができません。
そこで、農作物を作れる大地を手に入れたり、実際にある食料を奪おうと、隣国に攻めたり暴力に訴える国が出てくるようになります。
結果として、食糧危機は、世界の安全や平和を脅かし、不幸になる人が多く生まれてしまう結果になります。
このようなことにならないよう、世界中の人達が安心して生きていけるように、安価で安全な食料を、充分に行き渡らせることが必要となります。
世界のどこかの地域や国が大量に食料を作って売るという形では、食料を作るところのみが豊かになり、資金も産業もない国はますます貧しく細っていきます。
そこで、世界中でまんべんなく食料を作れる環境を作ることが重要となります。
日本で開発される農業技術や農業テクノロジーは、そういう困った国の農業を救う技術にもなりえます。
日本で安価に作られた農作物が、まず、日本の人たちの食料状況を改善させます。
さらに、多くの食料が近隣諸国に輸出されることで、近隣諸国の食糧事情も改善します。
更に、その農業DXの技術が、農業技術が低い国に伝えられることで、自国内で作物を作れる環境に変えることができ、自国内の食料事情も改善させることができるのです。
このように、日本の農家とエンジニアは、農業DXを実現することで、世界中の人類の幸福に貢献することができます。
そのような未来を、我々AGRISTは作り続けていくのです。