AI農業のAGRIST株式会社

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INTERVIEW_CEO

代表者インタビュー

地方からグローバルベンチャーを生み出す

AGRISTの事業を考えたきっかけの一つが、3年ほど前、一橋大学特任教授・法政大学教授の米倉誠一郎氏との議論でした。アフリカにおける食糧問題を考えた際、重要なことは何だろうか。そこで、私が提示したのが、アグリテックと人材育成でした。彼らに必要なのは鍬ではなく、ロボット・AI・IoTだと考えました。

そして、同じような時期に、私たちが本社を置く宮崎県新富町で、スマート農業を推進しようと地域の農家が集まり、儲かる農業研究会という勉強会を毎月1回開催し始めました。農業の経験や知識をデータに基づいて共有し議論するという、全国でも稀有な取り組みです。

その中で、環境制御による収穫量の向上の次に考えるべきは何だろうというディスカッションの中で、農家から出たのが「次は、絶対ロボットだ。人をサポートする安い収穫ロボットが必要だ。」という声でした。

10年以内に収穫するパート(労働力)を確保することが困難になり、収穫量が減少し、農業をビジネスとして行うのが持続可能でなくなってしまう。しかし、ピーマン・きゅうりの収穫ロボットは世の中に無い。そこで、私たちは、自ら生み出すしかないという結論に至りました。

現場の農家のペインから、アグリテックベンチャー・AGRISTが生まれました。私たちは、ローカルからグローバルへと成長し、世界の農業課題を解決するメガベンチャーを生み出し、ソーシャルインパクトを起こしたいと考えています。

地方創生とグローバルベンチャー

地方からグローバルベンチャーを生み出すことは、地方創生という観点からも意義があります。日本の地方には、企業家が少ないというのが実情であり、地方から世界の社会課題を解決する上場企業が生まれたという事例はほとんどありません。

「地方でそんなこと、できるわけがない。」私たちが自ら、AGRISTの事業を通じて、世界の農業課題を解決するメガベンチャーを生み出すことができれば、そのような固定概念を壊し、日本全体を目覚めさせることができると考えています。日本中で社会課題を解決する企業家が生まれれば、日本だけでなく、世界に貢献できるはずです。

アグリテックがSDGsを推進する

アグリテックは、これまでの農業という産業を大きく変え、持続可能な社会を実現する上でも人類の未来に貢献できると考えています。SDGsの推進という観点においても、新たな技術と産業の基盤を創造し、経済成長しながら働きがいを追求し、クリーンなエネルギーを活用しながら、住み続けられるまちづくりを私たちは目指します。そして、将来的には、飢餓をゼロにし、人類を前進させる事業へと成長させていきます。

今、人類は、これまでの資本主義社会への限界を感じています。私たちは事業を通じて、ヒト・モノ・カネがきちんと循環し、サステナブルな社会を実現するため、上場してキャピタルゲインを得ることを目的にするのではなく、社会の課題を解決するために再投資することが重要だと考えています。

個人的には、アグテックやロボテックスを学べる学校をつくり、地方の町の中をエンジニアが歩いているのが当たり前の未来を実現し、彼らに投資するような循環型のまちづくりに貢献したいです。

AGRISTが考える資金調達のコンセプト

私たちは、誰と一緒の船に乗るかということを非常に重要視しています。私自身、IT業界に20年ほどおり、シリコンバレーのベンチャーで働いた経験からも、会社がうまくいくにはチームが重要だと考えています。投資家・株主に関しても、同様の考えをもっています。

今回出資を頂いた全ての株主様に、それぞれのストーリーがあります。

誰と組むかの判断基準は、AGRISTのビジョンに対して共感してくれるかどうかです。現場に来て討論できる、継続的に事業を成長させるためのパートナーであることを大切に考えています。

New Normal 時代における農業のDX

収穫ロボットをつくるのは難しいことですが、AGRISTはチームを強化し続けていきますので、仮に時間が掛かったとしても、必ず実現できると信じています。

ただ、ロボットはすぐ真似されるとも思っていますので、データ分析や農業のDX化を実現することを視野に入れながら、ハードウェアとソフトウェアの融合を意識して、事業を計画しています。

具体的に言うと、「agris(アグリス)」というOSの開発を進めており、収穫ロボットを社会実装して世界の課題解決に取り組んでいきながら、そこから得たビックデータをAIで分析・解析して、それによって収穫率を上げて、更なる収穫ロボットの普及を目指します。日本の叡智が世界の課題を解決し、世界で得た知見を日本に還元し、それを循環させます。

私たちが、New Normal 時代において目指すのは、人間とロボットの共存共栄し、人間とロボットの役割分担がきちんとできている未来です。人は創造性の高いことに集中し、それを補助する役割としてロボットが進化を続けていくという考え方です。

持続可能な農業の実現とウェルビーイング

世界中で、より良く生きるということが求められています。身体的・精神的・社会的に良好な状態、
ウェルビーイングの追求は重要です。「100年先も続く持続可能な農業を実現する」という私たちが掲げるビジョンの先には、食糧問題を解決し全人類の幸福(ウェルビーイング)に貢献するという想いがあります。

食糧問題を見ても、人類の均衡が崩れていることが分かります。飽食で食べ物を大量に捨てる社会がある一方で、飢餓で亡くなる人がいる。これは、明かにおかしいと思います。おかしいからこそ、その不均衡を少しでも変えることができれば、社会に貢献できると考えています。

生まれた場所や環境で人生が決まるのではなく、誰もがより良く生きることができる社会。創造的で、愛と平和で満ち溢れた世界を実現することが、この事業の最終ゴールです。