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農家と共に開発を進めてるところがAGRISTの強み-東京大学大学院 准教授-海津裕氏

2019年10月09日 インタビュー

農家と共に開発を進めてるところがAGRISTの強み-東京大学大学院 准教授-海津裕氏

農家と共に開発を進めてるところがAGRISTの強み

東京大学大学院農学生命科学研究科准教授
海津 裕氏プロフィール
農学博士、東京大学大学院農学生命科学研究科准教授、株式会社ドローン・ジャパン顧問 東京大学大学院農学研究科農業工学専攻博士前期課程修了、株式会社クボタ、東京大学大学院農学生命科学研究科助手、北海道大学大学院農学研究院助教授を経て現職。真に農業現場の役に立つ農業ロボットの研究開発に取り組んでいる。

これまでのロボットについて

今まで30-40年ほど研究が行われてきました。その中で、収穫というのが解決すべき課題で色んな方が取り組んできました。現在においても、比較的よく行われるのは、工業用のロボットをそのまま農業に活用するという方法ですが、非常にコストが高くなってしまいます。

また、農業の利用場面というのは、工場の中とは環境が違いますし、湿度や温度という様々な別の問題があります。 それを解決するには、非常に安価で、尚且つ壊れにくいものでなければならないのですが、技術発展が進まずに実用化が進まなかった経緯があります。

AGRISTのロボットについて

それに対してAGRISTのロボットは、非常にローコストで、尚且つ農家さんと一緒に取り組んでいることで実際の農家さんの知見が入っていますので、今までのロボットとはかなり違ったものになっています。

過去のロボットにおいて、牛に餌を与えたり、工場内で物を搬送したりするなど、一部においては、吊り下げ式で動かすというものもありましたが、ハウスの中において吊り下げ式で動かすというのは、あまり考えられたことが無かったと思います。
その理由としては、吊り下げるために必要なレールやワイヤーが追加コストとして大きなものになるのではないかという仮説のもとに、あまり望ましくないと考えられて今まで使われてこなかったのだと思います。そのために、既存のレール上を走ったり、地面を自走したりするという方式が採用されてきました。

AGRISTの採用しているワイヤーが低コストで、農家の方が一般的に使用している資材を使って、吊り下げ式を実現できたのは新しい発見、今まで気が付かなかった発見であると思います。また、AGRISTのロボットの様にシンプルな構造で、尚且つ作業性を広くできるというのは、農業ロボットにおいて非常に大事な点になると思います。

AGRISTの未来について

一概に農業ロボットと言っても、その中に含まれる必要な技術・要素は多岐にわたります。農家の方は、それを全部一人でマネジメントしていますが、今回の様な収穫という作業から、管理面の判断や経営に対する判断など、1つの同じアイディアでは解決できない部分があります。 これからAGRISTには、スタッフの管理に精通した方や植物の成長に詳しい方などを仲間として取り込んで、1つのチームとして開発を進めていくことが大事だと思います。

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